シュランケンカーフのキーケースの6年物サンプル(※スタッフの私物です)

こんにちは、スタッフRです。

このたび、シュランケンカーフの薄造りシリーズのキーケースを、新色のリリースとともに、ネットショップでお取り扱い始めました☆
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その記念に、私が自分で購入して、ずっと使い続けているものの経年変化後の姿を写真に撮ってみました(*゜∀゜*)ノ

左が新品、右が経年変化後です。
2012年11月の展示会でのリリースに先立ち、8月に生産された初回ロットなので、使い始めて6年3ヶ月になります。

私が収納しているのは、社用車のスマートキー、自宅の鍵2本、事務所の鍵が3本です。
両端が空いていて、ふっくらとした空洞を描くデザインなので、たくさん鍵が収納できます。

シュランケンカーフは、シボ感や発色は革一枚一枚で少しずつ違い、製品になった後も個体差になるので、これが6年でこうなるよ!というわけではありません。ただ、一様に見える変化としては、シュリンクでぎゅっと縮まって粒だったシボが、だんだん撫でられ滑らかになってきました。また、手の脂で磨かれて、ツヤが増してきていて、どんな角度から撮っても、カッコいいツヤが見えるように育ってきています。

素揚げや生成りなどの仕上げで、薄化粧であまり加工をしていない革は、小傷がついたり汗染みで色が変わったりします。ですが、ドイツの老舗タンナーのクロームなめしの技法で作り上げられたシュランケンカーフはとても丈夫な革で、吟面(ギン面)と呼ばれる表面の傷や剥げなどもほとんどなく、汗や水気による革の繊維の痛みや、色の変化もほとんど見られません。

色の変化には、油染みや水染みなどの他、褪色や日焼けも原因になります。青系の色は特に、紫外線の影響で薄くなったり黄ばんでしまったりと、比較的変化が顕著に出るのが一般的です。
ですが、この革は当初の色気を保っています。比較対象に撮影した新品は、より青っぽい色調で上がってきた荷口の革から作ったものなので、比べると違いが出てしまいますが、同じジーンブルーです。初回ロットは、元々、やや薄い水色で上がってきた荷口の革から作ったので、最初からこんな感じでした。
それが解りやすいのは内側です。

内側はこんな感じ。
経年変化の顕著な例として、外側だけ日に焼けてしまって内側の革は元のままの色味、なんてことが多いのですが、内側外側ともにシュランケンカーフの色味に変化がないのが見て取れると思います。
ヌメ革は、ややくすんでいます。これは自動車のスマートキーのプラスチックの黒い塗料が色移りするせいです。そろそろ大掃除の時期なので、来月あたり汚れ落としのスプレーをかけてあげることにします。

極薄シリーズは、シュランケンカーフに裏革としてヌメ革を貼り付けています。質感を保つギリギリまで薄く削いだもの同士を、一分の隙もなく圧着しているからそう呼ばれています。
それだけ薄くなっているので、生成りで色をほとんどつけていないヌメ革のほうに、ややシュランケンカーフのシボの跡が裏移りしているようにも見えます。


東京在住の名職人のシゴトである極薄シリーズは、薄造りの技術だけではありません。コバの処理などもしっかりきっちりしています。このシリーズでは、木端(こば)つまり革を切断した断面に、薬品を塗り固めて丈夫さと端正な印象を持たせる「コバ塗り」という技法を使っています。しかし、コバ塗りにもピンからキリまであり、強さや丈夫さも品それぞれ。一般的には6年も使用すれば、ひび割れて剥落したりします。

しかし、このシリーズのものは、6年経ってもほとんどそれが見られません。曲面で常に折れ曲がり、負担の掛かるところが少し剥がれているのみ。天地ともに同じ程度です。革製品はこういうところから、内部の油脂が少しずつとんで乾いていき、そこから割れやすくなったりして、破断の原因になりますが、この分ならまだまだ保ってくれそうです。

いかがでしたか。
同じ時から持っている長財布(WH801)と名刺入れ(WH805)も持っているので、また機会をみてご紹介できたらと思います。

私自身は、素揚げ調の革、バッファローカーフやイタリアンナッパラックスなど、のアイテムも好きなのですが、汗っかきなので、気をつけて扱わないと一夏で一気にダメにしてしまうんです。なので、これなら大丈夫かもと、シュランケンカーフの極薄シリーズが新製品で出たときに飛びついて揃えて、それ以来ずっと使っています。
職務上、本来なら色々な製品を試し使いして、使い終わったらサンプルとして紹介、としなければならないのですが、このシリーズのものはあまりにも全然くたびれないもので、むしろこれっていつまで大丈夫なのか、を耐久で試している感じです。
(けれど、新色のスカイブルーもキレイなんですよねー(笑´∀`)物欲が…)
また何年かしたら、その後の様子をご紹介したいと思います。

キーケースとしては少々お値段は張りますが、丈夫で長持ちするCPの良さにかけては、自信を持ってお薦めいたします。クリスマスプレゼントや、一年間頑張った自分へのボーナスとして、どうぞお求め下さい。
末永いお付き合いをよろしくお願い致します。

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